蒼天航路を読みました

大学近くのブックオフで、蒼天航路を立ち読みしました。


これが思った以上に面白くてびっくりしました。
話のテンポがすごくよく、またキャラクターがそれぞれたいへん魅力的で、読んでいてほれぼれしてしまいます。


特にすごいのは、主人公の曹操ですね。
思い立ったら吉日、直ちに行動に移し、その切り口も鮮やか。
才能ある者を愛し、これを身分問わず重用する姿勢も素晴らしいものがあります。
これまで、曹操といえば悪役というイメージしかなかったのですが、そんな一言で片付けてしまっていた自分が愚かしく思えるくらい、人間的に魅力のあるキャラクターですね。
僕がこの時代に生まれていたら、絶対に曹操軍に仕官します。


また、悪役でいうと董卓も秀逸です。
暴虐の限りを尽くした悪役、というイメージがありますが、蒼天航路でもそのカラーは失われていません。むしろ強調されているとさえいえます。
しかしそれも醜悪なものではなく、確たる信念に基づいた力強いものと描かれています。愚鈍さはかけらも感じとることができません。
適当なことをいうとすぐに自害させられてしまうので、絶対に側で仕えたくはありませんが、人間的な魅力を感じ取ることができる人物です。


とにかく面白いの一言なので、未読の方には是非おすすめしたいですね。三国志についてさほど詳しくなくても、まったく問題なく楽しむことが出来ますよ。

蒼天航路(1) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(1) (講談社漫画文庫)